アスネギEDは本当に崩壊するのか【分析編〜まとめ】

このブログにしては珍しく、考察が3本目となりました。それだけ考えを巡らせる機会が、普段はほとんどないってことなんでしょうか。
御託はさておいて、さっさと本題に入ることにします。
記事直リンで来た場合は導入編からどうぞ。
 

 
さて、血液型の観点からアスネギEDを考察するにあたって、前回までに「ネギま!キャラの振る舞いには血液型行動特性が反映されている」という仮定が証明されました。ここからは前回の予告通り、明日菜とネギに限定した血液型行動特性とアスネギ展開について見ていきたいと思います。
 
今回も前回と同じく、以下の3冊を使って見ていきます。
B型―わたしの通信簿

B型―わたしの通信簿

愛されB型嫌われB型

愛されB型嫌われB型

AB型 わたしの通信簿

AB型 わたしの通信簿

 

明日菜の血液型行動特性

自分からは絶対あやまりたくない。

 
「パイパ○」と言われたことをだいぶ根に持ってしまう明日菜です。
しかし同時に、いいんちょの「とっくに許してるくせに」にもあるように

相手が謝ると即和解

というところも持ち合わせています。
 
 

「バカ」とか単純な言葉が多い。

 
「ガキ」「チビ」……まんまですね(^^;
 
 

結婚することにあまりこだわりはない。

 
彼女はそれゆえに、“ネギのパートナーとしてあの子を守る”ということをなんのためらいもなく言ってのけます。まぁあとから指摘されて赤面するんですがw
パートナー*1云々とかそういった理屈を抜きにした、彼女の純粋な気持ちなのかもしれません。雪山修業のあとにエヴァから「ぼーやのためか」と言われて「そうよ」と返しているシーンに、それがよく表れているのではないでしょうか。
 
 

友達と好みがカブらない。

 
これは彼女が渋いオジサマ好きであることにつきます(苦笑)
 
 
となあ、こんなところでしょう。
 

ネギの血液型行動特性

恋人がいたとしても、どんな異性からでもデートに誘われたら断らない。

 
修学旅行前にこのか、旅行中に本屋ちゃん麻帆良祭では明日菜にゆえっちにせっちゃんと。あ、亜子も忘れちゃいけない。
しまいにゃ30人全員*2とデートしちゃうんじゃないかと。
 
 

恋人がくだらないことでケンカをふっかけてきたら、それだけで冷める。

 
パイ○ンが原因でケンカ…実にくだらないwwww
ネギくんは落ち込んでしまいましたが、冷めてしまったのと似たようなものなんでしょうか?
 
 

第一印象が悪い人とは、いつまでも仲良くなれない。

 
第一印象最悪のネギと明日菜は仲が悪いわけではありませんが、いつまでもズルズルとひとりで悩みを抱え込むあたり、“仲良くなれない”のと若干似たようなものを感じます。
物語中はまだ半年くらいしか経ってませんが、ねぎきゅんが明日菜をホントに頼りにしようと思うまでに6年近く経っているわけです。
実はネギ君は6年間独りよがりという赤松先生の時間の錯覚だったりしてw
 
 

1回の合コンでふたり以上と進展したことがある。

 
ああ、明日菜と本屋ちゃんですね。
 
 

正直、自分はモテる。

 
たぶん赤松先生は、ハーレム設定ができたからネギをAB型にしたんじゃないかと思います。
 
 

「忘れられないセックスだった」といわれたことがある。


ディープキスでコレだぜ?
これがセックスだったら明日菜どうなっちゃうんだwwwwww
 
 

イギリスはAB型でノイローゼを患う人が多いという。

 
ネギの闇属性はラカンの修業で新しく出てきた要素です。この話が連載された時期が、どうも血液型本が流行りはじめた時期と一致している気がするんですよ。
赤松先生は血液型本を参考にしてるんじゃ?w(ねーy……あるあ…る?
 
 

ここまで二人の血液型行動特性を見てきて、ひとつ気づいた点があります。
それは、二人の行動における血液型行動特性が、とりわけお互いのことに絡んでいる場合に目立つということです。
 
逆に、ネギと明日菜がお互いのことに絡んでいない行動や性格ではどうでしょう。AB型本では風呂が好きとか出来すぎて陰口をたたかれるとか、いかにも先入観が先行したようなことがかいてありますが、実際はネギ君は人気者で風呂嫌いです(笑)。明日菜にしても洗い物を何日も溜め込むとか夜中に掃除したくなるとか、そんな描写を見たことがありません。もしかしたらあとから出てくるのかもしれませんがw
まあ、全部本の通りになってたりしたらそりゃつまんないだろうし、リアルでもそんな人がいるなんて到底思えませんよね。しかしそう考えても、二人の血液型行動特性の反映度がアスネギ進展に偏っているように思うんですよ。
赤松先生がそうなるように描いたんだとすれば本末転倒になってしまいますが、そこは考えないでおきます。
 
 

明日菜とネギの血液型行動特性から見るアスネギ進展

では、明日菜とネギの行動が血液型の観点から見てどのように絡んでいるかを見ていくことにしましょう。
 
ここらへんを読み解く鍵が、最近の明日菜とネギの進展にあります。
マイミクのフツウさんが7/16のmixi日記で220時間目の感想を交えて考察されているので、それを引用してみることにします。
 
【アスナ】久々にネギまを長々と語るスレ【アスナ】*3

自分が思うに、魔法先生ネギま!という作品において、今までアスナはいわゆる「萌えキャラ」ではなかったのではないかと。
 
なぜならば、例えば刹那やエヴァ、最近だと千雨や茶々丸のような、こう溢れ出る「萌え要素」がアスナには無い(薄い)から。
これはもう、後々にネギと共に物語の主人公となってストーリーを動かしていかなければならないメインヒロインであることを考えれば、ストーリーに絡む設定以外は極力省かれたシンプルなヒロインであるべきだからでしょう。
ネギまは今やラブコメじゃないんですから、物語に深みを持たせるためのキャラに、ごてごてした萌えとゆー名の装飾は要らんのですよ。
 
 
つまりアスナは、我々オタクを釣るための「萌えキャラ」とは遠く離れた存在、一般読者層をより深く引き込むためのマスコットとしてデザインされたキャラである。

214時間目にネギと再会して以来、アスナは以前のネギとの距離感を忘れているのです。
そう、姉として保護者として接していた距離が、離れ離れになっている間に、いつの間にか恋心と薄皮一枚隔てたところまで接近しているんですよ!!
 
 
しかし、アスナ自身はもちろんその事に気付かず、普段通りネギに接しているつもり。
でも、現・保護者の千雨よりネギの意図を汲み取れていなかったり、ネギもアスナの行動が多少オーバーで、たじろぐとまではいかなくとも「ちょ、ちょっとアスナさん…」な場面が多いですよね。
これらは、アスナのネギに対する願望、「私の知ってるネギはこうなの!」という押し付けに他ならず、アスナが理想とするネギを求めていることの表れでしょう。
 
ネギが危険な方向に向かわないよう示すのが保護者の役割であり、ネギに自分の理想を重ねるのは、恋心が持つ欲望と何らの変わりもないのです。

 
これに当てはまるB型の恋愛体質が下の画像であるかのように思います。

 
つまり、明日菜が“人としてネギを好きになる”というプロセスが完了し、友情から恋愛の低いハードルに差しかかったということになります。
その裏付けとなるのが下の画像にある


という、“人としてネギを好きになる”始点と終端であり、そこから先の展開はまさにフツウさんの読み解くように、明日菜とネギの距離感はもはやないにも等しいということが見て取れます。
 
要するにフツウさんの読み解く「ネギとの距離感」というのは、イコール「“人としての”ネギへの好意」と言い換えることができるのです。それゆえに明日菜はラブコメで言う萌えキャラの立ち位置に立っていなかったと考えれば、私がネギのお茶会で赤松先生に質問したこと*4の意味が納得のいくものになります。
 

 
次はネギです。
AB型としてのネギが長らく抱えていたものの最も大きなものが、ここにあります。

 
これを考えるにあたり、明日菜とネギの関係について考察されているところがあったので引用してみることにします。
 
明日菜が本当のヒロインになった日*5

もちろんネギとっても、千雨やのどかなどクラスメートが危機に陥ったときには(そしてそれが手の届く範囲にあるときは)即座に助けに言っていますし、その意味ではネギにとって、クラスメート全員が守る対象であることは間違いありません。
 
 しかしそれは、ネギにとってはあくまで
 
 「先生として、生徒を守らなくてはならない」
 
 「魔法使いとして、一般人を巻き込んではいけない」

 という意識の延長上にあるものです。初期のネギはそれが高じるあまり一人で突っ走ろうとするところが大でしたし、この前のフェイトとの会談でもそこを付かれて言質を取られる寸前までいくところでした。ネギが明日菜たち(ネギま部の)クラスメートを頼れるようになったのは、あくまでクラスメートの側からの働きかけがあったからなのです。

しかしあくまでクラスメート、さりとてクラスメート。この働きかけの大半を行ったのが明日菜と同じB型の千雨で、明日菜に“ネギに自分を頼らせる”決定打を打つきっかけを作ったことが大きいという点では、B型の特徴のひとつである面倒見のよさがAB型のこういった頑固さに干渉するにはちょうど良かったのではないかと思います。
 
そうしていくうちに、明日菜はネギにどうしても追いつこうとします。しかし明日菜が強くなる間にネギはもっと強くなり、明日菜はそれに負けじと食らいついてくる。
本来はネギひとりが強くなってクラスメート全員を自分ひとりで守ることに徹しようとしてきたことから考えれば、ネギと明日菜は対等になりつつあることがわかります。
 
冒頭のAB型本では

結婚したら、パートナーとは対等でありたい(または、対等だ)。

恋人とペアルックをしてみたい。

万が一事故を起こしたら、
こっちが悪いと思っていなくても、
謝ることができる。

お互いに楽しめれば、体だけの割り切った関係もありだと思う。

とあるように、AB型は相手とお互いに対等であることを望む傾向にあるようです。
 

 この時点において、ネギはラカンから明日菜の身の上については完全には知らされてはいませんが、(明日菜に薬を飲ませるために)ある程度のことはほめのかされているそぶりがあります。おそらく明日菜が父親ナギと関わりがあるらしいということには気づいていました。すなわち、ここにきてネギの父親探しの物語に明日菜の物語が合流を果たしたのです。
 だからこそネギは、明日菜にはできるだけ危険な目にあわせたくないと考えても不思議ではありません。ネギがクラスメートたちを守らなくてはいけないと思う気持ちとは別の次元で、明日菜はネギにとって守らなくてはならない存在になったのです。

 
つまり、
 
ネギは明日菜の目覚ましい成長を見てきたことで、強さの面で自分と対等になりつつあるということを自覚しつつあるも、それだけでは彼女の立場を“ただの中学生”だとしか捉えていなかった。ところが、ラカンから彼女の身の上を知らされてある程度彼女の境遇や本来の立ち位置を把握し、“明日菜と自分の立場が対等になりつつある”と自覚することによって、自分の奥底にある心を少しづつ彼女に許すようになった結果、彼女やクラスメートを頼りにするようになった。
 
と取ることができます。
 
ここにB型の面倒見の良さと人を好きになる傾向、そしてAB型の平等性を望む傾向が実を結んで、ネギと明日菜の物語の合流に至ったわけです。
 
はからずも、楊さん第1回ネトラジ掲示板での私自身の発言が、これをまとめる形となっていました。

361 :Fields:2008/10/25(土) 23:54:30
すいません、家系図とか抜きで話しちゃいますw
そこらへんは赤松先生からしたらどうにでもしようがあると思う…というのは暴論でしょうか。
 
あすにゃんのネギきゅんに対する思いの推移からし
62時間目・100時間目・221時間目といった節目をつけてその間が骨格化されつつあるように思うんですよ。
明日菜サイドでは刹那とエヴァのちょっかいがあり
ネギサイドではゆえっちと千雨の叱咤という要素が組み込まれている以上
ここまできてアスネギが破綻してしまったら、ネギの目標から芋づる式に
物語が破綻するような気がしてなりません。

 
>明日菜サイドでは刹那とエヴァのちょっかい
→それに対する明日菜の人としてネギを好きになるまでの返答の移り変わり
 
>ネギサイドではゆえっちと千雨の叱咤
→ネギに明日菜との対等性を自覚させるキッカケへの誘引
 
…完全に後付けですが(苦笑)、あながち間違いでもないと思うんです。
 

 
ではネギと明日菜の関係はどうなるのでしょうか。
 

 今の明日菜はただ単にクラスメート31人の代表格という位置づけではありません。ネギの父親が最後にやり残した仕事の忘れ形見であり、また魔法世界の命運を賭けた陰謀を巡るキーパーソンでもあるのです。それはまさしく主人公の少年に冒険をもたらすきっかけを与える少女の役回りであり、ネギの父親探しの物語において明日菜は本当の意味でのヒロインとなったのです。
 ところがその当の本人が、自分がネギを守らなければならないと考えている。そして明日菜の性分から考えて、自分が理由もなく危険から隔離された安全な立場に甘んじることには耐えられないはずです。
 
 そしてこの二人の意識のずれが、ネギと明日菜の間に不協和音をもたらさないとも限らない

 
ここでいう不協和音となりうるのが、ナギとアリカ王女の関係――すなわちアスネギED崩壊説の発端となった「ネギと明日菜が血縁関係にあるか否か」となり、話は振り出しに戻ります。
 
ここで今一度問いかけたい。この血縁関係云々の話は、アスネギED崩壊に繋がるものなのでしょうか?
 
答えは「否」だと思います。
明日菜とネギの関係は、血液型行動特性という先天的な要素によって、もはやお互いを心から想うようになっています。
それを壊すことは、赤松先生の描くキャラの取る行動が血液型に忠実である限り、キャラの人格を破綻させるくらいのことをしないかぎり不可能ではないでしょうか。
 
そう考えれば、血縁のあるなしによってアスネギEDが崩壊する可能性があるとは考えにくいと思います。
むしろ関係性が深まったことによって、進展している感すらあるのでは。
このレールの上に設定が乗って、アスネギEDは不動のものとなりつつあることがわかります。
 

まとめ

とまあ、こんな感じで人様の意見を我が物顔で使いまくって書いてしまいました。
血液型という客観的な視点に注目したつもりではありますが、結局のところそれは言い換えれば、いくらでもこじつけようがあるということに気がついたのはあとからだったりします(苦笑)
でもまぁ書いてて楽しかったですし、それなりに納得のいく結果が判明したのかなと思います。
 
長いことお付き合いいただき、ありがとうございました。

*1:最終的に結婚

*2:超を除外

*3:※念のためリンク貼ってません

*4:当時のアスネギ進展が分かりづらいということについて

*5:http://junhelm.cocolog-nifty.com/blog/2008/11/post-b195.html