「錬金場」山岸さん訃報を受けての所感
ご無沙汰しております。Fieldsです。
先日、ネギま関連ブログのお仲間さんの「錬金場」山岸さんが亡くなられたとの報を受けました。
ネギま!界隈では彼が病気だと聞いていた人がちらほらいたものの、突然のことにとても驚き、そして何度かオフ会で会った私としても大変ショックを受けました。まさかそんな。まだ若いのに。年代も私とさほど変わらないであろうに。
彼と最後にお会いしたのは、おそらく大麻帆良祭上映会のオフだったと思います。たしかあの時のオフの幹事は彼だったかしら。ネギま曲(何だったかは忘れた)熱唱してて、いちねさん(だったかな)と野球の話で弾んだりしてて、でもあれが今生の最後の出会いになるとは思ってもみませんでした。そしてここに書き込む4年ぶりの記事がこんなことになろうとは。
訃報を聞いてからもう3日が過ぎています。この記事を書こうと思うまでにそれだけの時間を要したのは私の個人的な事情によるものなのですが、つい10日前に私自身に発覚した生まれつきの発達障害(ADHD・アスペルガー症候群)により感情の処理が不能の故に、体に大変な負荷がかかっていました。
これがきっかけで、感情がほぼないと思っていた自分にも本当は深い悲しみの感情があることに気づき、思い切ってこの記事を書こうと思った次第です。
ここからは、発達障害当事者の視点で書きます。
山岸さんは、生前に本人が思っているよりもずっと多くの人に思われていたようです。10年来の友人という人もたくさんいます。
しかし私は思いました。実際、彼がかけがえのない友人だと生前に本人に伝えた人がその中に何人いるだろうか、と。
皆それぞれ山岸くんの思い出ツイートしてますね…。
— ミルト☁ARC (@miruto) 2018年12月17日
彼は常々「オレ友達いないから…」とか言ってたくせに自分が思っている以上に想われていたことに気づいていなかったようだ。
正直言うと、私は悔しいのです。彼はどこにでもいるような(ネガティブな意味での)オタクの一人に違いない。けど、死んでから彼を友人だと言って追悼する人がたくさんいる。死んでみないとわからない。生前に言われたかったに違いないと、勝手ながら思う。そして自分も、死んでみないとそういった言葉を得られないのではなかろうかと。
まして発達障害を抱えていることを知るよしもなく、オフ会でも馴染めず、子供の頃からの女性不信ゆえにとある出会い厨騒ぎをきっかけにネギま!界隈を一度は離れてしまった(山岸さん含むネギま!界隈の方々とあまり馴染めてない主因)自分が生きている間に、もう逝ってしまわれた山岸さんと同じだけの言葉を頂けるのだろうかと。
現状そうでないから今後もずっとそうでないのではとまで思うのは卑屈すぎますが、そういった不安はおそらくずっと残ったまま生きていくのだろうと思うのです。
ただ同時に、このツイートを見て思ったことがあります。
山岸君が病気になっていることをご存知ない方が多数なのは当然です。
— ミルト☁ARC (@miruto) 2018年12月17日
自分が病気だということをツイートしなかったのは「あまりネガティブな話を出したくない」という彼の意向でした。
入院した直後に闘病の記録ということで別垢を作ってはいました。
アニメ「ネギま!」1期の明日菜じゃねえんだぞ。
山岸さんの気持ちはわからなくもないのです。しかし、Twitterの本垢に鍵かけてでも表で少しでも言って、病気と少しでも向き合うことができたなら、助からない結果が変わらないことがわかっていたとしても、また違った結果になっていたかもしれません。
彼は何も悪くありません。自分が発達障害ゆえに界隈に深く関われていないこと、そして山岸さんの状況を自分に当てはめて考えたときの怖れゆえの結果として彼の訃報を残念に思っていることは、もっと関わっておけば、ブログを見てあげていればと思っているネギま!界隈の皆さんと大差ないと思います。その意味では、私たちひとりひとりが彼をみすみす死なせてしまったと言えるでしょう。
自分がもっと早く発達障害だとわかって、向き合うことができていれば、彼ともう少し関われたかもしれないのに。今更こんなこと言っても全部が結果論でしかないのですが。
なるべく誰も死なないでほしいとは誰もが願うところですが、病気でどうしようもないことがわかっていたとしても、みすみす死なせてはいけないということを強く思います。そしてそのために、自分の関わる界隈で誰かのかけがえのない友人だと、胸を張って言えるようになりたいのです。私自身は周りから浮いたヘンな奴かもしれませんが、それが発達障害ゆえと向き合えた今、それを武器にして一歩ずつ前進していきたいと思う所存です。
この界隈には、そんな奴でも受け入れてくれ、自分も相手を受け入れられるようになると信じてみたいと思います。実際、この界隈は過去に早まろうとした人を助けることができたのですから。
最後に、あらためて山岸さんを心からお悔やみ申し上げます。