JR福知山線脱線衝突事故

またしても、鉄道事故が起きてしまった。

http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20050425p105.htm
http://www.nikkei.co.jp/sp2/nt18/20050425NS005Y83625042005.html

25日9:19頃、尼崎駅手前の踏切で福知山線快速電車(5418M)が車と衝突し、脱線してマンションに突っ込むという大惨事が起きた。
この影響で下り特急「北近畿3号」(尼崎発9:18)などが抑止したそうだ。
これほどの大惨事は信楽事故以来にしてそれ以上だという。

abu207さんの日記によれば該当車はTc207-17とのこと。速度制限は70km/hで、車掌は「いつもより速度が出ている感じがした。遅れを取り戻そうとしたのではないか」という。

ちなみに、私が9:40頃に見たニュースでは、車と衝突する前に脱線していたと言っていた。
 
この事故を自分なりに考えてみた。

東京新聞の記事から

1 速度制限超過?
JR西日本は「設計上133km/h以上で脱線の危険がある」としているが、該当の207系0(こう書くのは私がバイトで207-900(JR-E)を扱うため)の運転最高速度は120km/hである(設計最高速度はもっと上かも?)。
つまり、速度制限の超過はあったかもしれないが、それが脱線する要因として含まれるにしても原因とは考えにくいと思う。
伊丹〜尼崎は通過駅2つしかなく、駅間距離もそんなに長くはないことからも、120km/h近く出していたとも考えにくい。
問題は線路にあったのではなかろうか?
 
回復運転へのプレッシャー?
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050425i216.htm
JR運賃の大研究(だったかな)によれば日本の鉄道は世界一正確だという。1分でも遅れたら「遅延」である。だから、運転士は列車に遅れが生じるとダイヤを回復しようとするが、運転時間7分で1分半の遅延回復はあまりにも無茶だ。伊丹〜尼崎間5.8kmを5分半で走るとすると表定速度49.7km/h(所要時間7分の場合)→63.2km/hとかなり上がることになる。

東武鉄道(本社・東京)では「オーバーランや、急停車による乗客のけがなどにつながりかねないため、無理して速度を上げるのではなく、車掌が乗客に理由をアナウンスし、理解を得るよう指導している」(広報センター)と話す。

※上の記事から抜粋

JRの回復運転に対する指導が行き過ぎていたという考えはできないだろうか?
 
3 保安装置の不具合?
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050425i116.htm
こういう事故で必ず指摘されるのが保安装置はどうだったのかということだが、そもそも当該「速度制限70」というのはカーブなどの直前に標識によって定められているものであるから、ATS(つまりは信号)とはあまり関係ない(ちなみにJR西日本では減速信号は制限75)。この記事で言うATCは新幹線など速度が速すぎて地上信号が認識できない場合や首都圏の在来線など特にダイヤの過密な路線といった特殊な事情があるところに導入されているもので、つまりそれ以外の路線ではあまり効果を発揮しないものであるから、これを導入しなかったから事故が起きたと言うのは筋が違う気がする(仮に導入されていたら事故は起きなかったかもしれないが)。2と被るが、保安装置の問題というよりは運転士の速度制限に対する認識の問題であろう。
 
このような可能性を考えてみましたが、原因がまだよく分かっていないのもあるだろうし、私の鉄分が著しく減少しているためにどこか間違いがあるかもしれません。
どこかおかしいところがあったらご指摘ください。
 
※26日追記。
バイトの友達の話では、脱線地点の11m手前に砕けた石があったとか。置き石が原因の可能性もあります。
 
<SS執筆状況>11KB 中編になる予感。